冬芸☆映画「ナイトクルージング」上映+田中みゆきトーク

令和2年2月26日に政府より発表された「大規模イベントの中止・延期・規模縮小要請」を受けて、青森公立大学国際芸術センター青森では学内協議の結果、新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、予定しておりました本イベントを中止させていただくことになりました。楽しみにしていた皆様には大変申し訳ございませんが、ご理解とご協力のほど、何卒お願い申し上げます。(令和2年2月27日)

 

【見えない監督の映画に、あなたは何を”観る”か?

生まれながらの全盲者の映画制作を追うドキュメンタリー】

「あぁ、見えてない。それがどうした?」

視覚がなく、光すら感じたことのない全盲の加藤秀幸は、ある日映画を作ることを決める。加藤は、映画制作におけるさまざまな過程を通して、顔や色の実体、2Dで表現することなど、視覚から見た世界を知っていく。また、加藤と共に製作する見えるスタッフも、加藤を通して視覚のない世界を垣間見る。見えない加藤と見えるスタッフ、それぞれが互いの頭の中にある”イメージ”を想像しながら、映画がつくられていく。

加藤の監督する短編映画は、近未来の宇宙の小惑星を舞台にした、生まれながらに全盲の男と見える相棒が”ゴースト”と呼ばれる存在を追うSFアクション映画。それはまるで、映画制作の現場で浮かび上がる、「見える/見えない世界」の間に漂う何かとも重なる。

ドキュメントとフィクション、二つの世界に漂う”ゴースト”を、捕らえることはできるのか。

本作は、生まれながらの全盲者であるミュージシャン・加藤秀幸氏の映画作りを映像ディレクター/映画監督の佐々木誠氏が追ったドキュメンタリー映画です。上映終了後には、本作のプロデューサー・田中みゆき氏のトークを開催予定。映画の解説だけでなく、障害のある方々と協働して手がけるプロジェクトについてもお話を伺います。

映画「ナイトクルージング」
監督:佐々木誠
プロデューサー:田中みゆき
出演:加藤秀幸
山寺宏一、能登麻美子、神奈延年、金氏徹平、ロバート・ハリス、小木戸利光、三宅陽一郎、イトケン、しりあがり寿、 ほか
スチール撮影:大森克己 加藤甫
広報・テロップデザイン:長嶋りかこ 真崎嶺(village®)
ウェブ構築:藤本圭
エンディングテーマ:「めたもるセブン」けもの 作詞・作曲青羊/編曲トオイダイスケ
プロデューサー 菊地成孔
(Sony Music Artists Inc. / TABOO)
企画・製作・配給:一般社団法人being there、インビジブル実行委員会
配給協力・宣伝協力:アップリンク (2018年/日本/144分/16:9/DCP)

公式ホームページ https://nightcruising.net/

田中みゆき TANAKA Miyuki

1980年生まれ、キュレーター/プロデューサー。東京工業大学リベラルアーツ研究教育院非常勤講師。21_21 DESIGN SIGHT、山口情報芸術センター[YCAM]、日本科学未来館で展覧会やパフォーマンスなどの企画に携わった後、「障害は世界を新しく捉え直す視点」をテーマに、展覧会やパフォーマンスなどカテゴリーにとらわれないプロジェクトを企画する。近年の活動に、『義足のファッションショー』(2014年、日本科学未来館)、『国際交流基金 障害×パフォーミングアーツ特集 “dialogue without vision”』(2016年、KAAT神奈川芸術劇場)、『大いなる日常』展(2017年、ボーダレス・アートミュージアムNO-MA)、『音で観るダンスのワークインプログレス』(2017年〜2019年、KAAT神奈川芸術劇場)、映画『ナイトクルージング』(2019年公開)、『オーディオゲームセンター』(2017年〜)など。http://miyukitanaka.com/

日時
2020年3月15日(日)13:00-17:00
会場
ACAC展示棟ギャラリーA
対象
どなたでも
参加料等
無料、申込不要

田中みゆき TANAKA Miyuki

一般社団法人being there、インビジブル実行委員会