地点 ワークインプログレス公演『地下室の人々』

京都を拠点とする劇団・地点が、ACACで新作『地下室』のワークインプログレス公演『地下室の人々』を行います。これまでもドストエフスキーの長編『悪霊』、『罪と罰』を舞台化してきた地点が、中編であり「ドストエフスキーの転換点をなす書」とも呼ばれる『地下室の手記』(1864年)の自意識過剰なモノローグをテキストのコラージュにより舞台上に展開させ、現代においても特徴的な「人々」の物語として、ユーモアをもって迫ります。

テキスト:フョードル・ドストエフスキー『地下室の手記』 翻訳:江川卓 ほか
演出:三浦基
出演:安部聡子/石田大/小河原康二/小林洋平/田中祐気
照明:藤原康弘 音楽:空間現代 映像:松見拓也 制作:田嶋結菜

地点 CHITEN
演出家・三浦基が代表をつとめる。既存のテキストを独自の手法によって再構成・コラージュして上演する。俳優の声と身体を通した劇空間の造形には定評がある。言葉の抑揚やリズムをずらし、意味から自由になることでかえって言葉そのものを剥き出しにする手法は、しばしば音楽的と評される。2005年、東京から京都へ移転。2013年には本拠地・京都に廃墟状態の元ライブハウスをリノベーションしたアトリエ「アンダースロー」を開場。レパートリーの上演と新作の制作をコンスタントに行っている。2012年にはロンドン・グローブ座からの依頼で初のシェイクスピア作品『コリオレイナス』の上演を成功させるなど、海外での評価も高い。2006年、ミラー作『るつぼ』でカイロ国際舞台芸術祭ベストセノグラフィー賞受賞。2017年、イプセン作『ヘッダ・ガブラー』で読売演劇大賞作品賞受賞。

三浦基 MIURA Motoi
地点代表、演出家。1973年生まれ。桐朋学園芸術短期大学演劇科・専攻科卒業。1999年より2年間、文化庁派遣芸術家在外研修員としてパリに滞在する。2001年帰国、地点の活動を本格化。2005年、京都へ拠点を移す。著書に『おもしろければOKか? 現代演劇考』(五柳書院)、『やっぱり悲劇だった「わからない」演劇へのオマージュ』(岩波書店)。2007年、チェーホフ作『桜の園』の演出で文化庁芸術祭新人賞受賞。2011年度京都市芸術新人賞、2017年読売演劇大賞選考委員特別賞、ほか受賞多数。

日時
2021年1月23日(土)、1月24日(日)15:00~ (終演後ポストパフォーマンストークあり)
会場
ACAC展示棟ギャラリーA
対象
どなたでも
参加料等
参加無料(投げ銭制)、予約制

ご予約はこちらからどうぞ→ https://forms.gle/MpYo8ZpJpPrNzw7D8

 

表現のコモンズvol.2

『罪と罰』2020年 撮影:松見拓也