マンガノさんの作品展示紹介

2018.10.30.火曜日

今年の夏AIRに参加されたアーティスト、ガブリエラ・マンガノさんとシルバーナ・マンガノさんがACACで制作、発表した作品「山の動く時」がオーストラリア、ビクトリアのGeelong Galleryでの個展で展示されることになりました!

お近くにお越しの方はぜひご覧ください。

https://www.geelonggallery.org.au/whats-on/exhibitions/there-is-no-there-gabriella-mangano-and-silvana-mangano

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サヒルナイク トークイベント

2018.8.19.日曜日

811日に夏AIR参加アーティスト、サヒル・ナイクによるアーティスト・トーク「遭遇の場所」を開催しました。

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まずは、美術に触れた最初の経験の話から始まりました。出身地のゴアでの祭りやポルトガルの様式が混じった建物などから子ども時代に影響を受けたそうです。
その後は自分の作品を順に紹介しました。テロリストだと疑われた経験から制作した《Ground Zero / Artist as the Suspect》では、普段安心して過ごしている自身のスタジオやカフェを模した作品の内側に、事件が起きたような表現をしています。それと同時期に制作した《Lazarus》では一見安全に見える温室の中で、鉛でできた林檎の木の根元では土が奇妙に動くなど異常な様子を見せていました。これらの作品では、安全な場所が脅かされる可能性や安全だと思い込むことへの疑いの目が向けられています。

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また、学生時代に住んでいたスラム地区のリサーチから生まれた《Lazaretto》では、密集した様子や塀の張り紙まで、ゴアの空き家をモデルにした《Portraits of Home and Exit wounds》も家具の位置まで非常に緻密に作られています。これらの作品から、建物が物語る歴史、鑑賞者によって推測の物語が出来上がることに関心が向けられていきました。

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家と個人または小さなコミュニティの歴史を題材にしていた過去作から、ACACで展示されている《Monument, Mausoleum, Memorial, Modernism》は建築が近代化の歴史の目撃者であることを表し、彼の続く関心と変化がわかります。
継続中のリサーチも紹介され、これからの活動も楽しみになるトークでした。

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ガブリエラ・マンガノ&シルヴァーナ・マンガノ            トークイベント

2018.8.9.木曜日

8月4日は、開催中の夏のアーティスト・イン・レジデンス参加作家のうちの一組、ガブリエラ・マンガノ&シルヴァーノ・マンガノのトークイベントを行いました。

マンガノさんはパフォーマンス、映像作品を主に制作しています。
本展では、青森という地名の「青」に影響を受けたことからリサーチし、明治時代に発行された『青鞜』という、フェミニズム運動に関連した女流文芸雑誌の中にある詩をもとにビデオインスタレーションと彫刻を制作しました。
このトークイベントでは、これまでの活動の経緯を、過去の映像作品等をまじえてお話してくれました。

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イタリア人のご両親をもつマンガノさんは、幼いころから音楽に親しむ環境で育ったそうです。物心がついた時に初めて見たレコードジャケットのアートワークや古い白黒映画がその後の制作に影響を与えたといいますが、その中で一番着目していたのが、役者話している内容よりも、身振り手振りだったそうです。

はじめはそれぞれがドローイングを制作していましたが、その後二人で行うパフォーマンスを撮影した映像作品を制作するようになります。
スケッチをするために手を動かす瞬時性と、カメラで瞬間の動きをとらえることを同じことし、空間の中でパフォーマンスをする人の身体自体を線としてとらえていたといいます。

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その後表現する対象は社会や政治に変化していきます。
マスメディアやネットで飛び込んでくる映像や写真にでてくる人々の身振り手振りを取り入れたパフォーマンスを行い、社会で起きている出来事を、人の身体の動きで「翻訳」することを試みます。
社会に関心をもち、歴史の瞬間を記録するという役割も意識するようになったそうです。

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最後に、今回のプログラムの作品について解説がありました。
作品で取り入れた『青鞜』の中の詩には複数の言語の翻訳があり、マンガノさん達も自身の「翻訳」を作ろうとしたといいます。
映像の中で見られる身体をなぞる動きは、自分の存在を表し、地を触る動きでは、その空間に自分がいること、詩の一節にある山の噴火の描写を表しているということを話してくれました。

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次回は、今週末の11日です。同じく本展プログラムの参加作家のサヒル・ナイクさんのトークイベントを行います。作品をより深く知ることができる機会となります。ぜひお越しください!

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夏AIRオープニング・アーティスト・トーク

2018.8.1.水曜日

7月28日(土)に夏のアーティスト・イン・レジデンスの展覧会が開幕し、オープニング・トークが行われました。

「未完の庭、満ちる動き」と題し、ものの理解の仕方、建築、言葉や社会運動など、わたしたちの周りにある既存の「枠組み」に対して、考え方を揺るがす表現の数々をみることができる展覧会です。

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堀川すなお

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サヒル・ナイク

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ガブリエラ・マンガノ&シルヴァーナ・マンガノ

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鈴木基真

 

本展は9月9日(日)までです。
今回の関連イベントは、2週にわたるアーティスト・トークシリーズとして
●8月4日(土)ガブリエラ・マンガノ&シルヴァーナ・マンガノ「翻訳についての思考」
●8月11日(土)サヒル・ナイク「遭遇の場所」
と題したトークイベントがあります。

いずれも14:30~16:00、展示棟AVルームにて。

これまでの作品や今回の展示についてじっくり話を聞ける機会です。
どうぞお見逃しなく!

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型取り進行中

2018.7.20.金曜日

彫刻を制作中のサヒル・ナイクさん。シリコンで作った型にセメントを流して型取りしています。
Sahil NAIK produces sculptures. He made the model by silicon and mold cement into them.

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職場体験

2018.7.12.木曜日

先週と今週は、それぞれ三内中学校と尾上高校の職場体験がありました。
滞在制作中のアーティストに話を聞いたり、技術員と施設のメンテナンスをしたり、葉っぱとスプレーを使ったワークショップの試作、創作体験などを行いました。

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また、三内中学校のみなさんは堀川さんとワークショップも行い、ものの様々な見方や考え方を学びました。

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尾上高校の生徒は鈴木さんが制作中の彫刻の粘土づけを一緒に手伝い、作品に関わる仕事に刺激を受けたようです。

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