版画ワークショップ

2013.3.11.月曜日

3月2,3日には、版画ワークショップ「ひかりのインク、ふれる文字-銅版ディープエッチングのエンボスとハンドエンボス-」を開催しました。2日間にわたるワークショップで、参加者の方にはたっぷり体験して頂きました。

「エンボス」とはインクを付けずに刷る版画のことで、紙の凹凸で模様を浮き上がらせる技法です。

今回は、銅板のディープエッチングで版を作ってプレス機で刷る作品と、紙を切り抜いて版をつくり手でこすって刷るハンドエンボスの2種類の技法を体験しました。

中央が講師の岩渕俊彦さんです。盛岡で紙町銅版画工房という工房を主宰されています。今回はアシスタントとして奥さまの靖子さんと一緒に講師をしていただきました。

1日目は銅版を作ります。

これはグランドを付けた版をワックスステーパーという蝋燭の火であぶっているところです。

参加者の方が帰った後、岩渕さんが2時間ほど腐蝕させました。

腐蝕後の銅版。大きさは直径6cmほどです。

 

2日目の午前中はハンドエンボスの体験です。

ハンドエンボスは厚紙を切り抜いて版をつくります。この上に紙を載せてこすると切り抜いた部分が凹んで模様が浮き出ます。これは一筆箋になります。

ライトボックスの上に版と紙を置いて、版を光で透かせながら切り抜いた部分をこすって凹ませます。

ライトボックスの代わりに窓を使って光を透かせることもできます。

午後はいよいよ銅版の刷りです。

そして作品はこんな感じになります!見えますか?

さらに、同じ版を使って凸版刷りも試してみました。

エンボスでは盛り上がる線の部分(つまり、銅板の凹んだ部分)にはインクが入らず白い線になります。

当日は吹雪で参加者の方も来るのが大変でしたが、頑張ってきてくださった甲斐のあるワークショップになったと思います。

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