新型コロナウイルス対策について

2020.3.25.水曜日

【ご来場の皆様へ】

4月11日(土)より開催予定の展覧会「いのちの裂け目―布が描き出す近代、青森から」は現在、開催を予定しておりますが、関連イベントの実施に関しまして、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、下記の通り変更させていただきますので、ご来場のお客様にはご理解とご協力をお願いいたします。

今後の状況によっては、展覧会および関連イベントの延期・中止の可能性も考えられますので、ご来館予定の方は、当館Webサイトや、Twitter、公式Facebookなどの最新情報をご確認の上、ご来館くださいますようお願いいたします。

・申込不要のイベントに定員を設け、事前申込制とします。万一お申込みがない場合には、連絡票にお名前・ご住所・ご連絡先電話番号・メールアドレス等のご記入をお願いします。会場受付に用紙をご用意いたしますので、ご記入の上、係の者にお渡しください。お手数をおかけしますが、ご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします。

・館内は定期的に換気を行っております。また、イベント時は可能な限り他の来館者の方との間隔をあけて座っていただくようお願いいたします。そのため、当日により広い会場へ変更をする場合があります。ご了承いただけますと幸いです。

・会場には入口にアルコール消毒液を設置します。また、共用部分はアルコール消毒を行います。

・マスクの着用、咳エチケット(くしゃみや咳をする際、マスクやティッシュ、ハンカチ、衣類の袖などで口や鼻をおさえる)や手洗いうがい等の感染症対策へのご協力をお願いします。

・感染予防のため、スタッフはマスクを着用する場合があることをご了承ください。

・少しでも体調が悪い場合は無理をせず体調管理にお気をつけいただき、ご来館をご遠慮くださいますようお願いいたします。

<関連イベントの変更>

◎オープニング・アーティストトーク

本展覧会参加アーティスト3名が、今回の作品についてお話します。(中日逐次通訳あり)

日時  :2020年4月11日(土)14:30-15:30

会場  :展示棟ラウンジ集合→ギャラリー内へ移動

対象  :どなたでも

参加料等:無料、申込不要→要申込(申込締切:4月9日(木))(定員20名)

◎林介文レクチャー「Nii nami (Here we are)」

台湾原住民の太魯閣族にルーツを持つリン・ジェ―ウェン(林介文)。伝統的な織物を作る女性たちのことを取材し、映像作家であるトマソ・ムッツィ(Tommaso Muzzi)と共にドキュメンタリー映画「Nii nami」の製作に取り組んでいます。織物を通して見えてくる歴史や伝統の継承についてお話しします。(中日逐次通訳あり)

日時  :4月12日(日)14:30-16:00→延期(アーティスト来日時期未定のため)

会場  :展示棟ラウンジ

対象  :どなたでも

参加料等:無料、申込不要

◎キュレータートーク

本展覧会を企画した学芸員と一緒に、ギャラリー内で作品を鑑賞します。(企画:慶野結香(ACAC学芸員))

日時  :5月3日(日)14:30-15:30

会場  :展示棟ギャラリーA入口集合→ギャラリー内へ移動

対象  :どなたでも

参加料等:無料、申込不要→要申込(申込締切:5月1日(金))(定員20名)

◎碓井ゆいトーク

個人の視点を通して社会や女性として生きることを考えている碓井ゆいが、今回青森でリサーチを行った、地方における近代化や洋学の受容、女子教育、こぎん刺しなどについて、ゲストを交えながら、アーティストが感じたこと、考えたことについて話します。

日時  :6月21日(日)14:30-16:00

会場  :展示棟ラウンジ

対象  :どなたでも

参加料等:無料、申込不要→要申込(申込締切:6月19日(金))(定員20名)

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海外派遣事業―鈴木基真さんのブラジルレポート:美術紀行2週目

2020.3.11.水曜日

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前回チラッと紹介したブラジルの詩の文化を紹介したカタログをサンドラから借りました。
文字組やそこから派生するイメージなど面白いですが、ポルトガル語ならではの文化なので理解は少し難しいです。

3月4日:

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サンパウロ市内の見るべきエリアをなんとなく3つに分けて、この日は右下の赤丸のところに行ってみることにしました。そこはイビラプエラという大きな公園が有り、その中にいくつか美術館ん博物館があるのでまとめてみられる場所です。
1箇所目:Museu de Arte Contemporânea

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直訳すると現代美術館。
外観はうまく撮れず、、、。
なんだか病院みたいな作りの美術館でした。入場無料。空いてました。景観の良い屋上にはバーがあったりしてオープニングパーティーに使うのでしょうか。

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こちらがやっていた展示。
ほとんど準備中でしたが笑、近代~現代にかけてのコレクションを見ることができました。
それと、運営元が大学なのか、繰り返し同じ大学名が出てきます。USP

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作品かと思ってみてみたら、雨漏り?を受け止める為に置いたただの石の板でした。

サンドラ、アルバーノ、フィダルガに出入りしているding musaの作品もきっちりコレクションされてました。

展示をしていたHenrique oliveira という70年代生まれのアーティストは共通の知り合いがいたので後日スタジオ訪問をできることになりました。
彼の作品が展示されていたのは、ロビーのような踊り場のような場所でしたが、この建物、この様な踊り場みたいな空白の場所が沢山あり、これからもコレクションしてくよーという雰囲気がプンプンした。
トイレ前とかにラウシェンバーグの作品が有ったりする。

2箇所目:Fundação Bienal de São Paulo

この施設は様々な機関が入った複合施設です。ブラジル人アーティストを世界に出すための支援や実験の場として開放されています。展示予定を少し見たら、概ねパフォーマンス寄りのアーティストでした。
この日はximena garrido leccaというアーティストの展示でした。
ここは有名建築家のオスカーニーマイヤーが手掛けたものですが、それらしき場所は何かの準備中で入れず、、、。

3箇所目:MAM-Museu De Arte Moderna
直訳すると近代美術館です。残念ながら展示替え中で入れず!

4箇所目:Oca

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こちらもオスカーニーマイヤー作。何に使うかは不明。補修中でしたが入れました。
先住民の家を模した形になっています。

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こちらはocaの隣の劇場同じくオスカーニーマイヤー作
この人の建築は市内に多く見られます。作りとしてはかなりざっくりしていて使う人のアイデアが試される感じです。
5箇所目:Museu Afro Brasil

奴隷としてアフリカ大陸から連れてこられた人々の文化を展示した博物館です。いやーここすごい、、、。
展示物が乱雑に所狭しと置かれている、、、。展示されているというより置かれている、、、。トイレ前ギリギリまで物がある。秘宝館みたいな雰囲気すらある。その中に唐突に現代作家の作品が展示されていたりする(勿論アフロアメリカン系)
アフロアメリカンの文化ほど自分の感覚から離れたものはないのではないかと感じました。ほとんど考えていることが分からない、、、。サンパウロでもこの感覚を目にすることがあまりないので、独自路線をどこしらで展開しているのかもしれません。面白かったです。一番時間かけて観ました。

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ここでこの日は終了。公園内池にて小休止。その後帰宅。

3月6日:
前日歩きすぎて疲れたので1日休み、明けてこの日は滞在先に一番近いギャラリー街巡りをしました。
全て徒歩圏内!
1軒目:GALERIA MILLAN

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サンドラの所属するギャラリーです。でけー笑

この日はCriaturas Ornamentaisというペインターの展示。絵具もりもりです。空間に充満するオイルの匂い。どこでも同じ匂いでなんだか安心します。ドローイングは意外と繊細。

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ちなみに隣にはアネックス的なさらに大きいスペースが笑
残念ながら準備中。

2軒目:GALERIE BRESIL

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こちらは若手ギャラリー。日本にもありそうなサイズ感。
なぜかしまってました。昼休み中かな?

3軒目:FORTES D’ALOIA&GABRIEL

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こちらも最大手の一つ。そしてこのファサード、、、。

展示はLucia Lagunaというペインター。MASPにも作品がありました。
4軒目:GALERIA RAQUEL ARNAUD

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ここは老舗感があります。

richard serra, carlos cruz-diez、yves kleinの作品など。

別の階にも作品がゴロゴロ。どうやらコレクション展の様でした。

こちらのギャラリーは中庭があるところが多いです。そこでパーティーしたり、大きな彫刻を展示しています。
いいなあ

5軒目:BOLSA DE ARTE

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ここもとても良い空間でした。この近辺では一番好きかも。(唯一受付の女性が英語を話せたというのもある

Fabio Cardosoというペインターの展示。こっちも絵具盛ってますね。
すごく若々しい風景画に感じましたが、確か50年代生まれくらいのアーティストでした。
この日はこれでおしまいです。

3月7日:
この日はサンドラのインストールの進捗状況を確認しつつランチをしてきました。
サンドラの準備が整うまでおすすめのアーティストの図録を貸してもらいました。

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この2名。特に右の人は身体感覚と形が結びついていてビシビシ感じる物があります。

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こんな感じ。

さてITAUへ。

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アルバーノも参戦中

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本人も公言している北斎のイメージが全面に。ちなみに写っていませんが、北斎のオリジナルプリントも持ち込まれていました。

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フォントが可愛い

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円形の壁の中。アルバーノがドローイングを肩代わり。

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外ではアシスタントのウイリアムがドローイングを肩代わり。
この肩代わりシステムいいなあ。こっちのアーティストはみんな柔軟なんですよね。インストーラーもみんなアーティストだし、このITAUの事務局のスタッフもみんなアーティスト。
ちなみに私もちょっと記念に手伝ってきました。
あまり長居をしても邪魔になってしまうのでサンドラに教えてもらったロケーションを巡りつつ帰路につきます。

1、

ITAUの別フロアでは歴史建築展もやっていました。ブラジルは建築も活発の様です。日本では法律に触れそうなものばかりな気もしますが笑

2、

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教えてもらった公園内。原初の森が維持されているそう。ブラジルのアーティストはこの自然から造形感覚の影響を受けている人も多そう。
3、

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こちらはIMSというフィルム映画と写真専門の美術館。

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映画は好きですが言語の壁が大きすぎて難解でした。物語を読み込むメディアの宿命でもあるのかなと感じました。
この日はこれでおしまいです。

感想:
ブラジルの美術館はどこも導線がややこしい。ややこしいというか設定がされてない感じ。どこから入ってもいいし、どこから出てもいい様な。故にセキュリティー面は低い感じは否めないが、作品を探す楽しさがある。あと照明はどこも暗め。日本の展示空間が明るすぎるともいえる。バリアフリー化は日本より遥かに進歩している。
敢えてブラジル人作家を生まれた年代別に作品の雰囲気を見てみると、やはり欧米の美術の影響が如実に感じる。もともとヨーロッパとの結びつきは強いと思われるので、日本より更にストレートに取り入れられている印象を受ける。
60年代生まれは絵画に対するシュミレーションがよく見られるし、70年代生まれのアーティストは写真というメディアを主軸に置く感覚があるし、80年代生まれはメディア論を飛び越え、より身近で効率的な表現に行きついている。これは日本と共通する感覚と言ってもいいかもしれない。(というか世界中)
勿論時代に関係なく好き勝手にやっているアーティストもいる。これは世界どの地域でも同じだろう。
また個別によく観察すれば、ある部分ではブラジル土着の感覚はあるが、それが世界へ出たときにどの様に受け入れられるのかは気になるところ。大雑把にラテンアメリカの美術として括られてしまうのだろうか。
ここブラジルの様に美術の歴史をまとめてみることができると、昨今語られることの多い政治的、社会的な作品群も、美術の歴史の中では昔から一部に普通に存在した表現であり、これもまたある種の流行りなのかなとも思えてくる。
そう考えるとかれこれ50年近く新しい表現が生まれていないとも考えることができる。これからどのような発展を美術が果たすことができるかは、ローカル/グローバルとは何かを今一度考えるのが得策かもしれない。
アーティスト個人としてどう活動するかのヒントは、スケール感を持つこと。
これは作品サイズが大きいということではなくて、彫刻でも絵画でも建築でもデザインでもなんでもやること。
それが自分にとって正当性があるのであれば躊躇せず拡張していくということ。
そういったことをブラジルのアーティストたちを見ていると感じる。そしてそれぞれの活動を揶揄せずコミニティーを大切にすること。お互いに興味を持ち称賛しあっているのが素晴らしい。
学問としてより教養としてアートが成り立っているからだと思う。
日本でこれが出来れば窮屈さは感じなくなるだろう。
あと、やっぱり私、風景画が好きなんだなと実感しました。それには拘っていこうかなと考えております。

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海外派遣事業―鈴木基真さんのブラジルレポート:美術紀行1週目

*時系列でお伝えします

1日目:(到着当日)
朝到着後、昼まで寝てました。その後サンドラのスタジオで昼食後、スタジオの様子をみさせてもらいました。
ちょうど次のパブリックアートのプレゼンための模型作りをアシスタントに指示しているところでした。
意見を求められたので素直に精度が低いと伝えました笑(後日改善してました)
改めて日本の建築模型とその部材の出来の良さを痛感しました。
2日目:
サンドラに付き添って仕事をみさせてもらいました。
この日は次の展覧会会場のItau Culturalの視察とその為の広報用の映像とインタビューの撮影現場を拝見しました。
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ドローイング映像を撮影するサンドラ。緊張しています。紙を固定して描くのも初の試みとのこと。

(ACAC注:ここで撮影された動画はこちら!>>https://www.youtube.com/watch?v=ToIPfqN6lJ0

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円状の壁内にドローイングを描いていくとのこと。右側は使用する台座。なぜか一本だけ装飾が施されているが、本人は分からないとのこと。プロデューサーのアートじゃない?と言ってました。
この他にも広いフロアをもう一つ使う様で、興奮して「やべー!」とかいいながらハイタッチしました。可愛らしい人です。
サンドラの収録の合間にCasa Das Rosasを見学。

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こんな展示をしていました
詩とその世界を表現した展覧会の様で、それを芭蕉になぞらえて構成したものとなっている様です。
このジャンルの名前忘れてしまいましたが、言い回しや文字組などがかなり文脈化されており、ブラジルではても伝統的で重要なものの様です。後で資料集めたいと思います。
ちなみにこの古い館はフランス式のバラの庭が有名な様でしたが残念ながら1輪も咲いていませんでした。

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その横の銀行の建物の周りをデザインしたとても有名なアーティストも教えてもらいました。(名前覚えられず笑)
ポルトガルの伝統的な敷石と独創的なパターン、そこにブラジルの植生を組み合わせた作品になっていて特に植生はブラジルに5つくらいもある(海岸~山岳)植物の分布帯をうまく表現するものになっているそうです。
今庭に興味があるので萌えました笑
敷石はサンドラが次のパブリックアートのプランに使うそうです。

Itau Culturalに戻り、サンドラのインタビュー収録を待つ間、ここの常設展示であるブラジルの歴史展示を見学しました。
ここには膨大な量のブラジルの文化の組成資料が展示されていて、まずブラジルの文化を知るにはいい場所です。
ヨーロッパの国々が中世、どの様に植民地化を進めてきたのかが詳細な資料と共に展示されています。
ここでは主にポルトガルからもたらされた生活と、ネイティブインディオ達との関係が展示されており、その後のアフロアメリカンの奴隷政策や日本からの移民政策は展示されていません。(どこか別の場所で見たいです)

3日目:

川俣正展をしていました。割り箸を使った造形物。開発によって燃やされ続けているアマゾンの森に対する何某なのかなと笑
ここの施設のしつらえとういうか発信の在り方が完全に海外向けの輸出仕様でなんか笑えました。
この週、ブラジルにも新型肺炎が確認されたためか、ここにいるお客さん達はしきりと手や喉を消毒してました。完全に日本警戒されている模様
4日目:

今回の目玉、MASPに行ってきました。
世界3位とも言われる世界有数のコレクションがすごいです。
大戦時に割と平和だったブラジルの新聞王がヨーロッパ中から買い集めた有名どころを見ることができます。
奇抜なガラス板を壁とする奇抜な展示方法が目に付きます。
古代から現代まで1空間に並べられていて、とても見やすく美術の変遷を辿ることができます。
面白いのは1列中に必ずブラジル出身の画家や現代アーティストが入っているところ。モネやルノアールの横にあったりします。それ以前の宗教画の横にもブラジルで書かれた宗教画(キリスト教)があります。
そして唐突に古代の美術にインスパイアされた現代美術の作家が古代の列に作品展示していたりしています。
ブラジル美術を歴史に位置付ける戦略が垣間みえて力強いキュレーションだと思いました。
更に面白かったのは現代の列に入るとこの美術館の外観を描いたりしたコミッションワーク的なものも入ってきます。この場所を特別な場所としようという戦略さえ見えてきます。
現代に入るとここでもやはり政治的、社会的な作品が目立ちました。
私個人的には付随する美術的な文脈の最も希薄な壺などの陶器類が良かったです。風土や生活が最も色濃く反映されている気がしました。立体造形のヒントがここにあるかもしれないと強く思いました。

下の階ではGEGOというアーティストの展示、
更に下の階ではLEONOR ANTUNESというアーティスト、
更に更に下の階ではANNA BELLA GEIGERというブラジル現代美術界のコンセプチュアルアートの先駆者的な人の展示が行われていました。
ANNA BELLA GEIGERは人種の問題を通してブラジルの正体を浮き彫りにした様な作品を作る人だったので勉強になりました。
この3人は女性作家で、ブラジルでも今女性作家の再評価の動きが活発な様です。

5日目:

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INSTITUTO TOMIE OTAKEに行きました。
無料エリアでMARIANA PALMA
有料エリアで村上隆を開催中でした。

ここの展示ほんとーによかった。
どちらもちゃんと造形にこだわっている。MARIANA PALMAはブラジルの植物を通して自分のパーソナリティーを出しているし、村上さんは言わずもがな。村上さんは造形面でも以前より進化している。画面の凹凸を作り出して前後感を問う様な絵画の構造をフルに活用している。パネルの継ぎ目など、図は同じなのに塗りを変えたりして仕掛けがたくさんある。
アーティストらしき若者が絵を前にして描き方を激論していた笑。

ここまでの雑感:
日本を発つ前にスタジオメンバーにむけた自己紹介文を考えてきました。ここで何をしたいかまで含めて。
ですが、それは考え直さなければならないと感じ始めています、幸いスタジオメンバーが全員出張中なのでまだ自己紹介していませんので助かりました。
もう美術の定義なんて誰もできないと思っていましたが、想像を遥かに超えていた。もう美大で得た知識も、その後日本国内で培ってきた思考も全く役に立ちそうもないです(世界で評価されるには)。共通言語(美術史的な)ではもはや世界の美術は語れない様な気がします。超多層的な業界構造の中で各々がそれぞれの意思を表明
している状態とも言うべきか、、、。アーティストとしてはやりたい放題だからいい時代かもしれませんが、歴史化を考える立場の人は大変だーとか思ってみたり、、、。
ここ10年ぐらいで美術の状況も大きく変わりました。アーティスト側も気遅れしちゃいそうな状況なんですが、「選べ」ば良いんですよね。多分。自分のできることとできないこと、捨てられることと捨てられないこと。すみませんまだはっきりとは言葉にできませんが、、、。
川俣さんは日本的なことを捨て、どの国でも受け入れられる作品を作った。造形的には何も面白さを感じませんが笑
村上さんは日本的なものをどう世界に受け入れられるかを考えた。
国を意識するならそのような選択は明確にしていかなければなりません。
今のところ心に思っていることは、今の自分の美術の根幹となるのは西洋美術との相対で語られてきた日本美術であり、やはりそれが重要なことで、日本という場所は捨てられません。そしてその一部分として造形へのこだわりがあります。
そして、今後それを共通言語の要らない世界へ押し出すときに必要なのは、逆に意味も目的もない「形」として成立している状態を目指すことだと思っています。ただ存在だけがそこにある。
何もないところに火が立つ様な、
母親が電話をしながら広告の裏にかいた文様の様な、
そんな感じで作品を作れたらいいなと言うのが私の彫刻論です。難しいですが、、、。
と言うことで、リサーチだけの予定だけでしたが0から何かこそっと作ろうかなと思い始めました。
ビシビシ刺激を受ける毎日です!感謝です!
スタジオメンバーが戻ってきたらたくさん話しをしてみたいと思います!
ではまた!

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海外派遣事業―鈴木基真さんのブラジルレポート:生活編3

治安:

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レジデンス前の通り

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レジデンス裏の通り

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扉の内鍵

雑感:
治安は、みんな口を揃えて「この辺は安全だよ」と言いますが、「携帯とバッグには気をつけて」とも言います

写真があまり撮れないのもそのためです。撮影音のする日本仕様の携帯も不便で恥ずかしいです笑
正直肌感覚としても「良くはない」と感じます。
どの家も鉄格子がついており、私の部屋にも道路から鉄格子の門を3つ通っていきます。すべて鍵付きです。
面白いなと思ったのは、隣の家の外壁がそのまま自宅の外塀となっている構造がよく見られることです。
それと、内側は日本と違ってサムターンがありません。内側からも鍵を使います。扉を割られて、サムターンを回されるのを防ぐためと思われます。
地下鉄は今使っている路線はなんとなく安全そうです。(車内にも物乞いは居ます。子供を使った物乞いなどなかなか手口が巧妙です)
この辺り少し歩いてみましたが、駐車されている車のグレード、歩いている人が子供連れかどうかなどで結構明確に治安の差が分かります。
この辺りは深夜の渋谷の裏路地より少し悪い感じです。

 

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海外派遣事業―鈴木基真さんのブラジルレポート:生活編2

食事:
平日はサンドラのスタジオに行けば本人がいなくても昼食が食べられます。朝夜は適当に食べますが、近場のベーカリーと呼ばれているところがおいしいので通っています。
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通りを1本変えると開け広げのカフェ、バー、レストランが立ち並んでます。毎日ビアガーデン状態です。
行ってませんが笑
住宅もそうでしたが、室内外の感覚がやはり日本と全然違います。室内と室外の境があまりない感じです。

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いつも行ってる店

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ビュッフェスタイルで、どれもクオリティーが高い。パンもおいしい。

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盛りが雑です笑

雑感:
飲み物はとにかくフルーツジュースがうまいです。種類も多い。水、お茶よりジュースが基本の様です。(酒類はまだ未確認)
食べ物については、チーズ、肉(の加工品)が美味すぎます。
野菜類は美味しくないです。
家庭の日常の食事としては、米と煮た豆、そこにいずれかの肉類が付くのが伝統です。ビタミン補給は果物(ジュース)から行います。食後のコーヒーも欠かさないです。
ちなみにインフレが続いていて食費は安くないです。東京の物価とほぼ変わりません。

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海外派遣事業―鈴木基真さんのブラジルレポート:生活編1

ACACでは年に1回、日本人アーティストを海外のAIR実施施設へ派遣しています。2019年度は、2018年の夏AIR「未完の庭、満ちる動き」に参加された鈴木基真さんを2月末から3月末までの1ヶ月、ブラジル、サンパウロのアトリエ・フィダルガに派遣しています。

滞在中、鈴木さんから何度かレポートを送っていただきますので、少しずつご紹介します。

居住、スタジオ棟の様子

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別のアーティストのスタジオ、右奥に進むと私の部屋

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右の扉がスタジオ、左の扉が共有キッチンスペース

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部屋入り口

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スタジオ

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猫がこちらをみています。扉を開けておくと部屋に入ってしまいます。

雑感:
このほかにも、すぐ近くにサンドラの自宅、サンドラのスタジオがそれぞれ有り、歩いて行けます。
スタジオにもデザイナーとアシスタントがいて、料理人やハウスキーパーなど使用人が何人かいることを考える
とかなり裕福な印象を受けます。
この国の歴史と経済状況から、この国では主と使用人という構造がはっきりしている。料理人に「美味しかった
です」と伝えるだけでとても感謝される。私もいま奉仕される側なので日本での生活を考えると申し訳ない気持
ちにさえなる。
ちなみに、
水道水は飲めない(他に飲み水が用意されているし、市販のフルーツジュースがおいしい)、部屋に蟻の行列が
できる、大雨が降ると停電する、トイレに紙が流せないなど、こちらでは普通ですが、いろいろ面白いことがあ
ります。
エアコンはありませんが今のところ快適です。

 

 

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