石田尚志展ご紹介(1)

2019.5.18.土曜日

長いゴールデンウィークは終わりましたが、ACACの春の展覧会はまだまだ継続中です。

開催中の展覧会について、会期終了まで少しずつご紹介していきたいと思います。
ギャラリーAで展示中の石田尚志さんは、1月下旬から断続的にACACに滞在していました。
この写真の作品《弧上の光》は、3月にギャラリーAで制作した作品です。
弧形のギャラリーの壁面に設置したキャンバスに線が引かれて行く様子と共に、上部にある窓から夕方の光が差し込む様子も捉えられています。
徐々に厚みと重力を増していくキャンバス上の様子と対照的な軽やかな光の変化が印象的です。
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写真:石田尚志《弧上の光》ビデオ(カラー)、3分19秒、2019年 ©️ takashiishida

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夏AIR三原さんコンポスティング①

2019.5.17.金曜日

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今年の夏AIR「はかなさへの果敢さ」参加アーティスト、三原聡一郎さんの滞在が始まりました!

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三原さんは作品の素材となる「土」を、青森での滞在中に自炊で出てくる食物の食べにくい部分を中心に行うコンポスティングによって制作しています。
5月15日に、そのプロセスを共有する協働制作の第一弾開催しました!その様子をご紹介します。

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泡や苔、太陽光、微生物など自然とテクノロジーを組み合わせ、作品そのものが反応して生きているような仕組みを持つ作品を多く制作している三原さん、コンポスティングを始めたきっかけは人間の追いつかない速度になっているエネルギーのサイクルを改めて考えたときに、微生物により有機物が腐葉土へ、そして原形を消して土へと分解されていくゆっくりとしたサイクルに興味をもったことだと言います。
まずは過去の制作から、今回の協働制作と関連のあるプロジェクト(Real DMZ Project)での動画などを紹介しました。
コンポスト中のバケツから湯気が立ち上るのを見て、驚きの声が上がります。温かいのは微生物が活発な証拠なのだそう。

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今回集まってくださった皆さん、何を持ってきてくれたのでしょうか?
落ち葉、コーヒーの出し殻、お茶っぱ、料理の時に出た野菜くず、乾いて食べられなくなってしまったネギなどなど。

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小さめに刻んで、バケツへ投入。

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まんべんなく混ぜます。匂いもしなくなってきました。
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分解しやすいように小さめに切ってあげたり、空気を入れてあげるように混ぜたり、だんだん微生物とコミュニケーションをしている感覚になるんだとか。
ここで一旦、作業は終わり。その後もほぼ毎日同じように混ぜていきます。早いと1週間で腐葉土になるそうです。2、3日経った今日は、36度くらいになっていました!

協働制作は6月と7月も開催の予定です。近日のお知らせもどうぞお楽しみに!

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4月20日(土)春の展覧会オープン!

2019.4.23.火曜日

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ACACでは4月20日(土)から春の展覧会を2展同時開催でオープンしました!
石田尚志「弧上の光」展と「ヴィジョン・オブ・アオモリvol.17塚本悦雄|彫刻ファーム」です。
20日は石田さんと塚本さんそれぞれから作品や展覧会についてお話を伺うオープニングトークを行いました。
石田さんからはまず、線を引くことを表現の根幹にしていることについて、線を引く行為によって影が生まれ、それによって空間が立ち上がり、その空間に漂う響きや時間や経験自体に形を与える方法としてドローイングアニメーションやパフォーマンスがあるというお話がありました。
それから、それぞれの作品について細かく説明していただきました。
今回は初めて彫刻作品を発表していますが、それについてはここ最近、手で触れるものを制作したい気持ちが高まってきていて、立体映画のようなことを考えているというお話がありました。
ちなみに石田さんは2015年に横浜美術館で大規模な個展を開催されていますが、今回は横浜以降に制作された作品ばかりが発表されています。
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石田さんの次に、塚本さんのトークを行いました。
塚本さんは「彫刻ファーム」というコンセプトを10年前から構想していたそうで、その一番初めに作ったものが、家畜の飼料にもなるトウモロコシを表紙に張り付けた本の形の作品《SCULPUTURE FARM-FEED》だったとのこと。
また、今回の目玉作品とも言える巨大彫刻《マメコバチAC634》は、ブランクーシの彫刻を思い出しながらを想定して作ったことや、プロレスのコブラツイストの場面を描いたドローイングは、ギリシャ彫刻の《ラオコーン像》を参照していることなど、彫刻の歴史を縦横無尽に行き来しながら制作している様子が伺えました。

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春の展覧会 石田尚志「弧上の光」、VOA塚本悦雄「彫刻ファーム」開幕しました

2019.4.20.土曜日

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塚本チラシ画像web用

English follows Japanese

ACACでは、4/20(土)より、石田尚志「弧上の光」、ヴィジョン・オブ・アオモリ vol.17 塚本悦雄「彫刻ファーム」を開催いたします。

初日となる今日は、14:30~15:30の予定で、石田尚志氏、塚本悦雄氏によるオープニング・アーティスト・トークを行います。集合場所は、ACACラウンジです。途中参加も歓迎です。

また本展の関連イベントとして、4月~6月にかけて下記のイベントも行います。

石田尚志「弧上の光」関連イベント
鑑賞ツアー

内容:学芸員のご案内で、参加者の方とお話ししながら展覧会を鑑賞します。
<一般向け>
日時:4月27日(土)、5月19日(日)14:30-15:30
<家族向け>
日時:4月28日(日)、5月18日(土)14:30-15:30

ヴィジョン・オブ・アオモリ vol.17 塚本悦雄「彫刻ファーム」関連イベント
ワークショップ「石膏で浮き彫り彫刻をつくろう」

日時:5月25日、26日(土、日)13:00-15:00 ※2日間で1つの作品を作ります。
対象:どなたでも。小学校低学年のお子様は保護者の方のお手伝いが必要です。
定員:12名
材料費:500円
内容:石膏で直径約20cmの円盤型レリーフ作品を作ります。1日目は粘土で原型を作り、石膏で型抜きします。2日目は型から取り出した石膏を削って整え、仕上げます。自由にデザインした自分だけの作品を作りましょう。

石田尚志「弧上の光」関連イベント
トーク「作品について」+パフォーマンス

ゲスト:星野太(美学、表象文化論)
日時:6月16日(日) 14:30-16:00(予定)
対象:どなたでも
内容:トークのゲストに哲学者・美学者の星野太さんをお招きし、石田と対談を行います。その後、石田によるパフォーマンスを行います。

イベントでは、アーティストから直接話を聞いたり、作品への理解を深めることができます。貴重なこの機会をどうぞお見逃しなく。

We open two spring exhibitions, “Light on the Arc” by ISHIDA Takashi and “Sculpture Farm” by TSUKAMOTO Etsuo as a series of ‘Vision of Aomori’ from April 20th!

From 2.30pm to 3.30pm in ACAC, we will hold OPENING ARTIST’S TALK. Please join us at the LOUNGE of ACAC as meeting place of this event. Of course, feel free to join after the event has started.

In addtion, we will hold some special event related to those two exhibitions from April to June.

Talk tour by Curator of Ishida’s exhibition for general public: Saturday, April 27th and Sunday, May 19th. From 2.30pm to 3.30pm.
Talk tour by Curator of Ishida’s exhibition for family: Saturday, April 28th and Sunday, May 18th. From 2.30pm to 3.30pm.

Workshop by TSUKAMOTO Etsuo “Let’s make Relief”: For 2 days, Saturday and Sunday, May 25th and 26th. From 1pm to 3pm.
Capacity of 12 people, Cost is 500 yen for materials.

Guest Talk by Artist and Futoshi Hoshino + Performance by ISHIDA Takashi: Sunday, June 16th. From 2.30pm to 4pm (scheduled)

Don’t miss those wonderful opportunities.

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2019年度の予定

2019.3.28.木曜日

2019年度の開催プログラムをお知らせします。今年は春に同時開催で2つ、夏と秋に1つずつ合計4つの展覧会を開催します。今年も素晴らしいアーティストをお迎えして充実したプログラムをお届します。ご期待ください!

1、石田尚志展「弧上の光」
会期:2019年4月20日(土)-6月16日(日)10:00-18:00、会期中無休、無料
会場:ギャラリーA
http://www.acac-aomori.jp/air/2019-1/

2、ヴィジョン・オブ・アオモリvol.17 塚本悦雄|彫刻ファーム
会期:2019年4月20日(土)-6月16日(日)10:00-18:00、会期中無休、無料
会場:ギャラリーB
http://www.acac-aomori.jp/aomori/2019-2/

3、アーティスト・イン・レジデンス2019/夏「はかなさへの果敢さ」
会期:7月27日(土)-9月8日(日)10:00-18:00、会期中無休、無料
会場:ギャラリーA、B(予定)
参加アーティスト:三原聡一郎、ジャンフランコ・フォスキーノ(Gianfranco FOSCHINO)、Carlos NUNES(カルロス・ヌネス)

4、アーティスト・イン・レジデンス2019/秋「賑々しき狭間」
公募によって選ばれた国内外のアーティスト4組によるグループ展
応募要項:http://www.acac-aomori.jp/public/

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冬の芸術講座2019 中島佑太ワークショップ「ACACで行く!見えない旅2日間」

2019.3.27.水曜日

3月9日と10日は中島佑太さんによる「ACACで行く!見えない旅2日間」を行いました。
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「見えない旅」は、アイマスクで目隠しをして歩いてみることから始まります。
ラウンジに集合した参加者は、目隠しをして歩いてみるときの注意事項を中島さんから聞いた後、誘導する人の付き添いのもと目隠しをしたまま創作棟まで歩いてみることになりました。

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アイマスクをして見ることができなくなると、手を体の前に出して、自分が進む先に物が無いかを確かめたり、誘導してくれる人の声をよく聞こうとしたりして、感覚をよく研ぎ澄ませます。
誘導する方は、どう声をかけたら目隠しをした人が道に沿って歩けるか、道にはどんなものがあるのか、それらを伝えることに一生懸命。
この日は天気もよく、創作棟へ移動する途中の長い廊下では、ガラスが反射して小さな虹のようなスペクトルがいくつも出ていました。アイマスクをしている人は見られずに、虹が見たい!と大騒ぎ。

創作棟に到着し、見えない時にはどんなことが起きたのかをみんなで話し合いました。
触ってみることでいろんな感覚が得られる/匂いがする/温度を感じる/段差や坂道、カーブなど足の感覚が頼りになる/振動、風がヒントになる、、などの意見がありました。

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大きな創作棟には長い廊下があります。再び目隠しをする人と誘導する人に分けて、みんなで廊下を通って部屋の周りを歩いてみました。
誘導する人は、道がどうなっているのか、どんなものがあるのか、あと何歩で段差があるのかなど、周りをよく見て言葉で説明します。

目隠しをして歩く人はその誘導を聞き、また音の響き具合や気温の変化を感じながら歩いていきました。

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外では雪を踏んだときの音や足の感覚を楽しみました。いつも見ている雪は、砂浜や砂漠であるようにも感じられることができました。

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あえて目隠しをすることで、聞こえてくる音や声、皮膚で感じる温度、ものの触感、歩くときの足の感覚などから、その場所がどんなところなのか、想像が大きく広がります。
旅は見たいものを見に行くものだけれど、ここでは見えないことから想像して、自分たちで見たい旅を作っていきました。

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目隠しをして気づいたことを思い出しながら、画用紙やペン、スリッパ、テープなどの材料を使って旅作り。
創作棟にはいろんな道具や材料があります。用意された材料の他にも使ってみたい物があれば、使ってもよいものをスタッフに聞いて材料と組み合わせてみました。

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それぞれ作った旅をどこに置いたら一番いいかを考えます。
天気もとても良かったので皆さん外の長い廊下に並べました。

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いろんな触感が楽しめる温泉、虹がかかっている雲の上の国、電車、ヨットの浮かぶ海では、波の音も聞こえました。

ツアーのように順に巡って、それぞれの作者が旅を案内してくれました。

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2日目。
創作棟で1日目と同じように目隠しをして歩いてみることから始まります。
前日の参加者もこの日が初日の方々も、練習として目隠しをしたままテーブルの周りを一周してもとの席に戻ることができるか試してみました。
テーブルや椅子の位置をたどりながら歩くのもなかなか難しいものです。

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 雪解け水が屋根から流れてくる様子を滝に例えてみたり、目隠しをして前日に作った波の音を鳴らしながら外にある雪の上を歩いて、足で感じるサクサク感から砂浜を想像してみたりしました。

普段見ているものを別物に置き換えることで、違う場所を作ることができるのではないか。2日目は、周りにあるものを何か別なものに見立てることに挑戦です。

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見えない旅では感覚をすまして周りを観察し、いろんな素材を見つけて試してみることが大事。スタッフや親御さんと一緒に、普段使わない素材や方法を試して思い思いに制作を楽しみました。

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旅に必要な電車と駅、猫に手紙が届けられるポスト、おみくじができる神社、素材屋さんにはまつりの旗が立てられました。

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目隠しをしても歩きやすいように、ドアの段差につけられた跳ね橋。

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きれいな色で描かれた万華鏡を覗くと、移動しなくても周りの風景を変えて見ることができました。

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自由な発想から実現まで、制作に集中できたようです。

想像することを大切に、自分たちで違う場所、「旅」を作り出す2日間でした。

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