MEDIA/ART KITCHEN AOMORI -ユーモアと遊びの政治学

2014年7月26日(土)~9月15日(月・祝)無休/入場無料

青森公立大学国際芸術センター青森(ACAC)では、日常生活と社会のこれからの関係をユーモアや遊びの精神をもって批評的に探究する東南アジアと日本のアーティストの活動や作品を紹介する展覧会「MEDIA/ART KITCHEN AOMORI─ユーモアと遊びの政治学」を開催します。
本展は、日・ASEAN友好協力40周年記念事業の一環として、2013年から2014年初頭にかけて東南アジア4ヶ国で開催された国際交流基金主催の展覧会「MEDIA/ART KITCHEN(メディア・アート・キッチン、以下M/AK)」のコンセプトを継承し、青森独自のかたちで発展させて展開するものです。

参加アーティストは、東南アジア4ヶ国のM/AK展に参加した71名のアーティストのなかから選出されます。アーティスト・イン・レジデンスを主要事業とするACACの特徴を活かして、「ユーモア」、「遊び」、「生活」、「社会」、「政治」などをキーワードに、インドネシア、タイ、日本の5名のアーティストが滞在制作による新作を発表します。また、これまでM/AK展で公開された作品の中から青森展のテーマに沿って選出した東南アジアと日本のアーティストによる作品を何点か紹介します。

青森ではこれまでメディア・アートと括られるような作品や活動がまとめて紹介される機会があまりありませんでした。そこで、その入口となるように私たちの暮らしを起点とし、メディア環境を応用することで日常生活における知恵や創造性を、DIY精神に則ってかたちにし、「ユーモア」や「遊び」を大切にするメディア・アート/アーティストの魅力を伝えることもひとつの目的となっています。アーティストがもつユーモアのセンスや遊びの感覚の背後には、私たちが生きる社会を照射する仕組みや、現代においてその作品が生み出される必然性を見出すことができます。作品の背景にある政治学的観点や社会的文脈にも眼を向けることができ、メディアとアートの関係性そのものを探求できるような場を、展覧会を中心とした多彩なプログラムを展開することで形成します。

ちなみに本州逆側の山口市では連携企画として、山口情報芸術センター[YCAM]にて「MEDIA/ART KITCHEN YAMAGUCHI:地域に潜るアジア―参加するオープン・ラボラトリー」が、2014年7月5日~9月28日にかけて実施されます。

※7月26日の午後2時から4時に展覧会オープンを記念して、参加アーティストの紹介とアーティスト自身による簡単な作品紹介を実施します。どなたでもご参加いただけますので、ぜひご来場ください。

【参加アーティスト】
萩原健一 Hagihara Kenichi(日本 Japan)
バニ・ハイカル Bani Haykal(シンガポール Singapore)
堀尾寛太 Horio Kanta(日本 Japan)
クワクボリョウタ Kuwakubo Ryota(日本 Japan)
毛利悠子 Mohri Yuko(日本 Japan)
ナルパティ・アワンガ a.k.a. オムレオ Narpati Awangga a.k.a. oomleo(インドネシア Indonesia)
レナン・オルティス Renan Ortiz(フィリピン Philippines)
プリラ・タニア Prilla Tania(インドネシア Indonesia)
チュラヤーノン・シリポン Chulayarnnon Siriphol (タイ Thailand)
ファイルズ・スライマン FairuzSulaiman(マレーシア Malaysia)
竹内公太 Takeuchi Kota(日本 Japan)
田村友一郎 Tamura Yuichiro(日本 Japan)

東南アジアで実施されたM/AK展概要は、下記サイトをご参照ください。
>> https://www.jpf.go.jp/j/culture/new/1307/07-07.html
東南アジアでの開催時の特設サイト(英語中心)は下記になります。
>> http://mediaartkitchen.tumblr.com/

 

>プレスリリースはこちら

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萩原健一

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1978年山形県生まれ、愛知県在住。2007年情報科学芸術大学院大学 [IAMAS]修了。現在は愛知淑徳大学メディアプロデュース学部にて教鞭を執る。写真を表現の軸に据えつつ、様々な視覚メディアを駆使して静止画や映像による作品を制作している。「Sight Seeing Spot」によりアートアワードトーキョー丸の内2007特別賞受賞、また文化庁メディア芸術祭審査員推薦作品となる。

【近年の主な展覧会】
2014年 文化庁海外メディア芸術祭参加事業企画展「Daily Reflections」、Total Museum of Contemporary Art、ソウル
2012年 ネオ・クラシック カクノダテ!2012、秋田
2010年 「A Blow to the Everyday」、Osage Gallery、香港

《sight seeing spot》、2013
Photo: Martin Vidanes

バニ・ハイカル(シンガポール)

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1985年シンガポール生まれ、在住。音楽家の家庭に育ち、音楽家/サウンドアーティストとして領域を横断しながらパフォーマンスや展示など幅広い活動を展開している。b-quartetやThe Observatoryをはじめとする幾つかのインディーズバンドやグループのメンバーでもある。美術やダンスなど他ジャンルのアーティストとのコラボレーションも多い。近年では国内外のフェスティバルや展覧会に参加し、精力的に作品を発表している。2013年にはシンガポールのYoung Artist Awardを受賞。

【近年の主な活動】
2013年 「Dormant Music」、Platform3、バンドン、インドネシア
2012年 「Crossing」、The Necessary Stage、シンガポール(ダンス作品への参加)
2011年 Singapore Night Festival、シンガポール

《The recycle》、2012

堀尾寛太

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1978 年、広島県生まれ、東京都在住。九州芸術工科大学( 現・九州大学芸術工学部) にて音響とコンピュータ音楽を学ぶ。音、光、運動、位置などさまざまなエネルギーを相互に変換する装置を作り、ライブパフォーマンス行ったりや展示作品を制作するなど、国内外で幅広く活動している。また電子デバイスのエンジニアとして、コマーシャルな展示・映像・プロトタイピングなどのプロジェクトに参加する。

【近年の主な展覧会(E) やパフォーマンス(P)】
2013 年 「DIY MUSIC: OUTRAGE」(P)、スーパーデラックス、東京
2013 年 堀尾寛太個展「光の操作」(E)、ONE、上海、中国
2012 年 「Manifestation internationale d’ art de Québec」(P)、Le Lieu、ケベック、カナダ

※アーティスト・イン・レジデンスに参加し滞在制作による新作を制作

《Interpolation(inside a box version)》、2014

ポートレイト(Photo : MATSUO Ujin)

クワクボリョウタ

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クワクボリョウタ
情報科学芸術大学院大学 [IAMAS] 准教授。1971 年、栃木県生まれ。筑波大学大学院修了。現代美術を学んだ後、98 年に明和電機との共作「ビットマン」を制作し、エレクトロニクスを使用した作品制作活動を開始。デジタルとアナログ、人間と機械、情報の送り手と受け手など、さまざまな境界線上で生じる事象をクローズアップする作品によって、「デバイス・アート」とも呼ばれる独自のスタイルを生み出した。2010 年発表のインスタレーション「10 番目の感傷(点・線・面)」以降は、観る人自身が内面で体験を紡ぎ出すような作品に着手している。

【近年の主な展覧会】
2014 年 「あそびのつくりかた」、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、香川
2014 年 「Variations of the Moon」、Nam June Paik Art Center、龍仁、韓国
2013 年 「Mono no Aware」、エルミタージュ美術館、サンクトペテルブルク、ロシア

※アーティスト・イン・レジデンスに参加し滞在制作による新作を制作

《lost and found》、2013
撮影:高嶋 清俊
写真提供:六甲山観光株式会社

毛利悠子

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1980 年、神奈川県生まれ。東京藝術大学大学院先端芸術表現科修了。人工物と自然の新たな関係を探求するように作品制作を進めている。近年は、機能を失った機械や古道具など役割を終えたオブジェを素材として、それに音・光・電磁波などの現象的効果を加えることでインスタレーションを生み出す。機械的機構を持つオブジェと有機的な環境をひとつのエコシステムとして統合していくことで、その場所ならではの経験を鑑賞者に提供する。

【近年の主な展覧会】
2014 年 「Transmediale 14」、Haus der Kulturen der Welt、ベルリン、ドイツ
2013 年 「ソバージュ──都市のなかの野生」、Art Center Ongoing、東京
2012 年 「サーカス」、東京都現代美術館ブルームバーグ・パヴィリオン、東京

※アーティスト・イン・レジデンスに参加し滞在制作による新作を制作

《Calls》、2013

ポートレイト(Photo: Takuma Uematsu)

ナルパティ・アワンガ a.k.a. オムレオ(インドネシア)

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1978 年ジャカルタ生まれ、在住。インドネシア・アート・インスティテュート版画専攻卒業。その肩書は数知れず、ピクセル・アート作家、GIF アニメーション作家、ウェブ及びグラフィックデザイナー、IT 及びマルチメディア関連技術者/コンサルタント、ラジオアナウンサー、漫画家、ライター、キュレーター、コラムニスト、カラオケオーガナイザー、MC、ヘアスタイリスト、DJ、音楽バンドGOODNIGHT ELECTRIC メンバーなど。

【近年の主な展覧会】
2013 年 「Archive Aid IVAA at ARTJOG 13」、Taman Budaya、ジョグジャカルタ、インドネシア
2013 年 インドネシア・アートフェスティヴァル「ARTE2013」、ジャカルタコンベンションセンター、ジャカルタ、インドネシア
2012 年 「bits and pix」、PLATFORM3、バンドン、インドネシア

《PIXEL ARTS》

レナン・オルティス(フィリピン)

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1977年マニラ生まれ、在住。フィリピン大学にて美術と政治科学の学位を取得。フィリピン文化センター(CCP)より2012年に活躍した13名のアーティストに選出され受賞。オルティスはアーティスト/キュレーターとして、またそのマルチメディア作品を介したアクティビスととしてもしられコミュニティプロジェクトにもオーガナイザーとして携わる。

【近年の主な展覧会】
2013年 「Lupa: Struggle for Land」、フィリピン大学付属ヴァルガス美術館、ケソン市、フィリピン
2012年 「Populus」、Drawing Room Gallery、シンガポール
2011年 「versereverse」、​Republikha Art Gallery、ケソン市、フィリピン

《Murmur》、2012

プリラ・タニア(インドネシア)

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1979 年バンドン生まれ、同地在住。2001 年バンドン工科大学卒業。繊維、チョーク、紙や飲食物や日用品を組み合わせたソフトスカルプチャー( 彫刻) や、ビデオ・写真などを用いた多様な表現方法による作品を制作している。またパフォーマンスアーティストとしても活躍している。映像作家のアリアニ・ダルマワン、ラニ・ラヴェニナとともにVideoBabes(ビデオベイブス)という映像ユニットを組んでいる。

【近年の主な展覧会】
2014 年 「Art Dubai 2014」、ドバイ、アラブ首長国連邦
2013 年 「E」, Selasar Sunaryo Art Space、バンドン、インドネシア
2012 年 「Ik Ben De Chloroman」、HIER HEDEN、デンハーグ、オランダ

※アーティスト・イン・レジデンスに参加し滞在制作による新作を制作

《Ik Eet Niet / I Don’t Eat》、2012

チュラヤーノン・シリポン(タイ)

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1986 年バンコク生まれ、同地在住。キングモンクラット工科大学ラークラバン校建築学部コミュニケーションアート&デザイン学科卒業。シリポンの多くの作品は、個人の記憶やタイの政治的な諸問題に触発されて制作される。風刺の効いたユーモアある表現を介して、鑑賞者はその作品の背後にある主題やそこから発せられる問いに対面する。その作品は多くの国際映像祭や展覧会で上映や展示として公開されている。

【近年の主な展覧会(E)、スクリーニング(S)】
2014 年 「4th Art Factory Project」、Alternative Space Loop、ソウル、韓国
2013 年 シャルジャビエンナーレ11「Re:emerge Towards a New Cultural Cartography」(S)、映像プログラム、シャルジャ、アラブ
首長国連邦
2013 年 「CROSS_STITCH : A trans-conceptual exhibition to present the works of young artists」、バンコク芸術文化センター (BACC)、
バンコク、タイ

※アーティスト・イン・レジデンスに参加し滞在制作による新作を制作

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《VHS ~失われゆく水平線》、2014

ポートレイト(Photo: Wachara Kanha)

ファイルズ・スライマン(マレーシア)

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1982年プタリン・ジャヤ生まれ。マレーシアのマルチメディア大学卒業。主にアナログな手法を用いながら、デジタル様式も取り入れる作品で、インディーズバンドのミュージックビデオの制作、短編映画のアニメーションの制作、音楽イベントでのVJ、舞台演出など幅広い活動を展開している。日常に溢れる物事を主題として扱い、ライブに近いかたちで様々な作品を手掛ける。Digital Art & Culture(DA+C)フェスティバルのプログラム・ディレクターも務める。

【近年の主な活動】
2013年 「Salam 1 Jepun」、国立ヴィジュアルアーツギャラリー、クアラルンプール、マレーシア
2012年 「You & You and Me!!!~あなたとあなた、そしてわたし~」(VOQ、松本力とのコラボレーション)、東京
2011年 「DIGITAL ART + CULTURE FESTIVAL」、ペナン、マレーシア

《Beberscope》、2013

竹内公太

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1982年兵庫県生まれ、福島県在住。2008年東京芸術大学美術学部先端芸術表現科卒業。集団意識やそこから引き起こされる現象への関心を起点に、公共空間でのパフォーマティブな取材を元に、都市風景に介入するような作品を映像や油彩画など様々なメディウムを用いて制作している。2011年福島第一原発ライブカメラに向かって指を差すパフォーマンスを行った匿名の人物の映像はアート作品であるとして、「公然の秘密(Open Secret)」と題した展覧会を開催した。以降、日本の産業や事故に関する記録を積極的に作品に転用している。

【主な展覧会】
2013年 「影を食う光」、森美術館、福島
2013年 「MOT コレクション After images of tomorrow」、東京都現代美術館、東京
2012年 「公然の秘密」、xyz collective、東京

《録画した瞬間それは覗きになった》、2011
Courtesy of Snow Contemporary

田村友一郎

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1977年富山県生まれ。東京芸術大学大学院映像研究科博士後期課程在籍。2013年より文化庁新進芸術家海外研修によりドイツ、イギリスに滞在。田村は、写真を出発点としながらフィルム、インスタレーション、パフォーマンスなど様々な表現形式を取り入れ映像の可能性を探求している。彼自身の撮影したもののみならずファウンドフッテージなども交えて、新たな風景を生み出すような作品を制作している。2010年には、グーグルストリートビューからキャプチャーした画像のみで制作したロードムービー「NIGHTLESS」にて第14回文化庁メディア芸術祭優秀賞受賞。

【主な展覧会】
2014年 第6回恵比寿映像祭「TRUE COLORS」、東京都写真美術館、東京
2013年 「NIGHTLESS / Last Signing Room」、アートバーゼル香港、香港
2012年 「MOTアニュアル2012 風が吹けば桶屋が儲かる」、東京都現代美術館、東京

《夢に見る森》、2013

共同主催:青森公立大学国際芸術センター青森[ACAC]、国際交流基金アジアセンター
助成:平成26 年度文化庁文化芸術による海外発信拠点形成事業
協力:The Drawing Room、Easy Living
連携:山口情報芸術センター[YCAM]

[スタッフ]
ロゴ制作:橋詰宗
グラフィックデザイン:call and response(榊原彰・小田原史典)