trans×form ─かたちをこえる

2013年7月27日(土)~9月16日(月・祝) 10:00-18:00 / 無料

2013年度は「交換─exchange」をテーマとしてアーティスト・イン・レジデンスを実施します。 「交換」とは文字通り、物と物をとりかえることや、やりとりすることを表す日常生活で頻繁に使用することばのひとつです。アーティスト・イン・レジデンスにおいて、アーティストは普段のアトリエとは大きさも手に入る道具も周りの風景も全て異なったものに「交換」された環境で、新たな刺激を受け、新しいものづくりに挑戦します。
このようなテーマでの滞在制作を経て生み出される作品を公開する本展覧会は、「変形させる」という意味をもつ"transform(トランスフォーム)"ということばを"trans"と"form"に解体し、それを再び掛け合わせて"trans×form"としました。"trans"は「超える」「変換する」などを意味する接頭語で、"form"は「外形」「形式」「構造」などを意味します。各語の意味するところを様々に交換することで「形態を変える」、「形式を超える」、「様相を転換する」など多様な解釈が可能です。
アーティストは作品制作において様々な「交換」や「変換」を実践しています。素材とする物質の形状を変形させるだけでなく、ものの価値や見え方を転倒させたり、ときに作品を介して周囲の風景や環境まで異なったものへと変換していきます。本展では、素材とする物質を作品へと変換する各アーティストが備えるルールや手法に着目しています。4名の作家はすべて私たちが日常生活でよく目にするありふれたものを素材としつつも、その物質の形態、様相や意味を大きく変容させる独自の「飛躍の作法」を武器として備え、ときにその作法さえも軽やかに逸脱することで質の高い多様な解釈が可能な作品を生み出します。そしてその作品は、私たちが物質に対して抱くイメージや固定観念をいい意味で裏切り、その知覚に揺さぶりをかけてきます。
彼らの日常から完全に取り替えられた青森という環境において、何を発見し、どのように既存の「かたちをこえる」ことができるでしょうか。

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artists

岩崎貴宏

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1975年 広島県生まれ
2003年 広島市立大学芸術学研究科博士後期過程修了
2005年 エジンバラ・カレッジ・オブ・アート大学院修了

【主な個展】
2012年「メタフレーズ・シーナリー」アラタニウラノ、東京
2011年「ノン・ローカリティー」ナッサウシャー・クンストフェライン・ヴィースバーデン、ドイツ
【主なグループ展】
2012年「小さな世界へようこそ!ー5人のアーティストと美術館コレクションのすてきな出会いー」高松市美術館、香川
2012年「第7回アジア・パシフィック・トリエンナーレ (APT7)」ギャラリー オブ モダンアート、クイーンズランド アート ギャラリー、ブリスベン、オーストラリア
2011年「ヨコハマトリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR-世界はどこまで知ることができるか?ー」横浜美術館、横浜
2009年「日常のスペクタクル 第10回リヨンビエンナーレ」シュークリエール、リヨン、フランス
2009年「いざ、船内探険!吉宝丸」展 広島アートプロジェクト2009、広島市環境局中工場、広島

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タオルから糸を抜き取って鉄塔のような構造体をつくるなど、非常に緻密な作業の積み重ねで、物質に新たなかたちを与える。タオルの糸などか弱いと思われている素材を、硬質で頑強なイメージのある鉄塔のような構造物に変換することは、繊細/硬質など物質に対する私たちの知覚の変容を誘う。本展では、岩崎の出身地でもある広島の厳島神社をモチーフとし、水面を介して対照形をなす様子を精密な木造模型で制作し、発表する。


《リフレクション・モデル(極楽浄土)》
檜、ワイヤー、150x280x194 cm
2010-2012
ギャラリー・オブ・モダンアート、ブリスベン、オーストラリア蔵
Courtesy of the artist and ARATANIURANO


《アウト・オブ・ディスオーダー(布団)》
サイズ可変、布団一式、髪の毛、2010
Courtesy of the artist and ARATANIURANO

八木良太

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1980年 愛媛県生まれ、京都府在住。
2003年 京都造形芸術大学芸術学部空間演出デザイン学科卒業
2012年 京都市立芸術大学大学院美術研究科博士(後期)過程彫刻専攻単位取得満期退学
2012年~ 京都造形芸術大学芸術学部空間演出デザイン学科専任講師

【主な個展】
2013年「Time Parallax」無人島プロダクション、東京
2007年「クリテリオム70 八木良太」水戸芸術館現代美術ギャラリー、茨城
【主なグループ展】
2012年「高松コンテンポラリーアート・アニュアル vol.02 ―贈り物と交換―」高松市美術館、香川
2012年「Stepping Stone 未来の選択のための今ここにつくる実験場所」小山市立車屋美術館、栃木
2012年「東京アートミーティング[第3回]/アートと音楽 -新たな共感覚をもとめて」東京都現代美術館、東京
2012年「Pop Politics: Activism at 33 Revolutions」entro de Arte Dos de Mayo、マドリード/スペイン
2011年「ヨコハマトリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR」横浜美術館、神奈川
2011年「MOT アニュアル 2011 —世界の深さのはかり方」東京都現代美術館、東京

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初期の代表作に、シリコンの型で作成した氷のレコードをプレーヤーにかけ、氷が溶けてレコードの溝が消失していき音楽が徐々に変質していく様子を視覚と聴覚で味わう作品《Vinyl》がある。なぜレコードという物質が音を発するのかという疑問を根本的なメカニズムを解明するように作品化することで詩的に描きだし、目に見えない現象にかたちを与える。今回は、「焦点」と「音」をキーワードに滞在中に制作する新作を発表する。


《Vinyl》
ø:180mm / H:20mm、Record made of ice、Record player、Refrigerator、2005
Photo: FUKUNAGA Kazuo
Courtesy of the artist and Mujin-to Production


《Sound Sphere》
Dimension variable、Cassette tape、Tape recorder、2011
Photo: ATARASHI Ryota
Courtesy of the artist and Mujin-to Production

マニシャ・パレク

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1964年 グジャラート生まれ、現在デリー在住
1988年 マハラジャ・サヤジラオ大学卒業(バローダ、インド)
1990年 マハラジャ・サヤジラオ大学大学院修了
1993年 ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(英国王立芸術大学)修士課程修了(イギリス)

【主な個展】
2012年 Rohtas Gallery、ラホール、パキスタン
2011年 Indigo Blue Art Gallery、シンガポール
2009年 Nature Morte、ニューデリー、インド
【主なグループ展】
2013年「Panoplism」Nature Morte gallery、ニューデリー、インド
2011年「Serial Pursuit」Nature Morte、Berlin、Germany
2011年「Work on Paper」The Conerstone Gallery、Liverpool、Uk
2007年「インディアンカラー」Keumsan Gallery、ソウル、韓国
2001年「Three Contempory Painters」、Bose Pacia Modern、ニューヨーク、USA
2000年 Havana Biennale、ハバナ、キューバ

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一見すると絵筆で描かれた絵画のように見えるが、実際には何種類もの紙を層状に重ねてつくる彫刻のような平面作品を制作している。質感や色彩の異なる紙を何層にも貼り重ねることで生まれる立体的な平面作品は、記号的で抽象的な側面と有機的な生命感の両者を併せ持つ独特なものである。青森県の伝統工芸やテキスタイルをリサーチし、青森の自然や様々な要素を取り出し抽象化した作品を制作する。


《Murmur》
30.5cm×30.5cm each (30 units)、麻、2012


《Moment of nostalgia》
122x183cm、手漉き紙、合板、2013

ウォラポン・マヌピパポン

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1980年バンコク生まれ、同地在住
2003年キングモンクット工科大学ラークラバン校建築学部卒業(タイ)
2006年オレゴン大学絵画彫刻写真専攻基礎コース修了(USA)
2007年デルフト工科大学建築学部修士課程修了(オランダ)
2009年コンストファック国立芸術工芸デザイン大学修了(スウェーデン)

【主な個展】
2012年「Descriptive Geometry」Studio Miu、バンコク、タイ
2009年 「Scale Inbetween」Vita Havet、コンストファック国立芸術工芸デザイン大学、ストックホルム、スウェーデン
【主なグループ展】
2013年「Lagom」、RMA gallery、バンコク
2013年「Design Plant2013」TIFF2013、バンコク
2012年「Politic of Me」バンコク芸術文化センター、バンコク、2012
2010年「Crafting Geography」BKKアートハウス、バンコク
2008年「Eco Narciso」Ecomuseums、トリノ、イタリア

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建築と家具の中間の独特なスケール感の場を生み出す。家型のようなかたちの物質/空間は人の様々な行為を喚起し、ときに空間性豊かな建築として機能し、またあるときは身体を包み込む衣服のような役割を担うこともある。実際に手で触れ身体で経験することができるインスタレーション空間は、私たちの多様な行為を誘発し共有の場を築いていく。本展では、手で触れ身体で経験できる私たちの行動を誘発するインスタレーション空間を生成する。


《Shelter of nostalgia》
木材(松)、2012
バンコク芸術文化センター、バンコク、タイ


《Space in-between》
木材(松)、2009年
コンストファック国立芸術工芸デザイン大学、ストックホルム、スウェーデン

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主催:青森公立大学 国際芸術センター青森[ACAC]
助成:平成25年度文化庁文化芸術の海外発信拠点形成事業
協力:国際交流基金ニューデリー日本文化センター、バンコク芸術文化センター(BACC)、ARATANIURANO、無人島プロダクション、NATURE MORTE、AIRS