国際芸術センター青森・特別展
版画家 関野凖一郎の東海道五十三次展
 

原(甍富士)東海道五十三次14(1964)

2007年3月15日(木)〜3月25日(日)10:00〜18:00
ギャラリーA /会期中無休 / 入場無料

※本展は2007年世界女子カーリング選手権大会を応援します。

 青森市出身の著名な版画家の一人である関野凖一郎は、1914年青森市の安方町に生まれました。やがて青森中学在学中に佐藤米次郎、柿崎卓治、根市良三による版画同人誌「緑樹夢」に加わり、版画の道を歩きはじめました。
 その後、青森県の近代版画の祖といわれる今純三にエッチングの技法を学び、いよいよ深く版に傾倒してゆくことになりました。それは日本の版画の黎明期にあたり、文字通り時代の空気をダイナミックに展開してゆくことでもありました。その後の関野凖一郎の仕事は日本の美しい風景や伝統に強く関心をもち、浮世絵とは又ひと味違った独自の華麗さや構図の木版画によって、新「東海道五十三次」や「奥の細道」を次々と発表してゆき、日本の版画史に華麗なる1ページをつくりだすことになりました。
 本展は関野凖一郎の代表作のひとつでもある「東海道五十三次」、日本橋を出発点とし京の冬景色で終わる全55点を展示します。まさに、ここには美しさにあふれ、独自の解釈による構図によって関野版画の魔術を見いだすことになるでしょう。

【展示作品】
    タイトル   制作年
01
  日本橋(高速道路) 東海道五十三次1 1960
02
  品川(東京タワー) 東海道五十三次2 1967
03
  川崎(多摩川) 東海道五十三次3 1960
04
  神奈川(外人墓地) 東海道五十三次4 1967
05
  保土ケ谷(D51) 東海道五十三次5 1972
06
  戸塚(鯉のぼり) 東海道五十三次6 1963
07
  藤沢(すすき道) 東海道五十三次7 1961
08
  平塚(七夕聾) 東海道五十三次8 1967
09
  大磯(みのり) 東海道五十三次9 1972
10
  小田原(ダルマ市) 東海道五十三次10 1961
11
  箱根(湖水富士) 東海道五十三次11 1974
12
  三島(三島神社) 東海道五十三次12 1969
13
  沼津(なまこ壁) 東海道五十三次13 1964
14
  原(甍富士) 東海道五十三次14 1964
15
  吉原(富士と桜) 東海道五十三次15 1974
16
  蒲原(雪積) 東海道五十三次16 1973
17
  由井(窓富士) 東海道五十三次17 1967
18
  興津(清見寺より) 東海道五十三次18 1974
19
  江尻(清水港) 東海道五十三次19 1972
20
  府中(安川) 東海道五十三次20 1968
21
  鞠子(とろろ汁や) 東海道五十三次21 1968
22
  岡部(高速トンネル) 東海道五十三次22 1973
23
  藤枝(昏麦畑) 東海道五十三次23 1962
24
  島田(道一本) 東海道五十三次24 1974
25
  金谷(五輪塔) 東海道五十三次25
1965
26
  日坂(夜泣石) 東海道五十三次26
1960
27
  掛川(山下観音) 東海道五十三次27
1960
28
  袋井(年輪) 東海道五十三次28
1960
29
  見附(川石垣) 東海道五十三次29 1961
30
  浜松(朝の工場) 東海道五十三次30 1961
31
  舞坂(朝やけ) 東海道五十三次31 1969
32
  荒井(関跡) 東海道五十三次32 1974
33
  白須賀(漁村) 東海道五十三次33 1966
34
  二川(月天心) 東海道五十三次34 1966
35
  吉田(柳と民家) 東海道五十三次35 1966
36
  御油(紅格子) 東海道五十三次36 1969
37
  赤坂(恋猫) 東海道五十三次37 1963
38
  藤川(畑農家) 東海道五十三次38 1969
39
  岡崎(城と菅生橋) 東海道五十三次39 1969
40
  池鰹鮒(松並木) 東海道五十三次40 1974
41
  鳴海(雪花絞問屋) 東海道五十三次41 1974
42
  宮(名古屋城) 東海道五十三次42 1961
43
  桑名(句碑) 東海道五十三次43 1964
44
  四日市(コンビナート夜景) 東海道五十三次44 1972
45
  石薬師(紅葉) 東海道五十三次45 1969
46
  庄野(白雨) 東海道五十三次46 1962
47
  亀山(武家屋敷) 東海道五十三次47 1964
48
  関(蓮沼) 東海道五十三次48 1969
49
  坂之下(朝の山嶺) 東海道五十三次49 1969
50
  土山(林道) 東海道五十三次50 1972
51
  水口(夕暮の川) 東海道五十三次51 1961
52
  石部(卒塔婆) 東海道五十三次52 1967
53
  草津(茶店先) 東海道五十三次53 1961
54
  大津(湖水雪晴) 東海道五十三次54 1966
55
  京都(雪の三条大橋) 東海道五十三次55 1973

【プロフィール】

 関野 凖一郎

1914年(大正3年) 10月23日、青森市安方町に生まれる
1931年(昭和6年) 根市良三、柿崎卓治、佐藤米次郎らの版画同人誌「緑樹夢」に加わる
1932年(昭和7年) 青森中学卒業。今純三のアトリエを訪れ、銅版画の技法を習う
1935年(昭和10年) 帝展入選
1939年(昭和14年) 上京し、恩地孝四郎に師事
1951年(昭和26年) 銅版画研究所開設
1953年(昭和28年) ルガノ国際版画ビエンナーレ展出品
1958年(昭和33年) ロックフェラー財団の招聘で渡米。欧州歴訪
1961年(昭和36年) リュブリアナ国際版画ビエンナーレ展特別賞
1975年(昭和50年) 芸術選奨文部大臣賞受賞
1981年(昭和56年) 紫綬褒章受章
1988年(昭和63年) 4月13日逝去

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